ハサミゲージ
円柱状になっている部分(軸)の径の合否を判定するのが限界リングゲージや、ハサミゲージです。
ハサミゲージは他に外側の幅の合否を判定することにも使います。
通りと止りの“限界”方式で検査をしますので、検査しようとする軸や外巾の公差に対し、最大値を基準として通り側を作り、公差の最小値を基準として止り側を作ります。
他の限界式ゲージと同様、通り側と止り側にはそれぞれゲージ公差を設けます。さらに、ご要望があれば検査用のゲージ公差での製作も承っております。
ハサミゲージの種類
ハサミゲージは三種類あります。
- 測定部だけに焼き入れを施したもの・・・局部焼き入れ
- ゲージ全体を焼き入れしたもの・・・全体焼き入れ
- 測定部に超硬材を貼り付けたもの・・・超硬付き
ご使用頻度等によってお選びください。
寸法検査対象製品
円柱状になっている部分(軸)の直径や、厚み(幅)を検査。
ハサミゲージ 検査方法
円柱状になっている部分(軸)の直径や、厚み(幅)を検査するのがハサミゲージです。
ハサミゲージの入り口が通りゲージとなっています。検査しようとするものに対し、垂直にゲージを下していきます。入り口部分を通過すると、ゲージの奥側が少し狭くなっています。ここが止りゲージです。この止りで止まれば合格です。ハサミゲージで検査をするときはゲージの自重で下していくことになっています。
参考規格(日本精密測定機器工業会規格)
- JIS B 7420 限界プレーンゲージ
- JIS B 0401:1998 寸法公差及びはめあいの方式
- JMAS 4005 JIS B 0401にない公差に対する公差等級の決め方
- JMAS 4004:1969 検査用限界ゲージの公差、寸法許容差及び摩耗しろ(1997年に廃止)
通り側ハサミゲージ 検査方法
検査項目 | 軸の直径が規定された最大実体寸法より大きいかどうかを検査 |
使用ゲージ | 通り側ハサミゲージ |
判定方法 | このゲージは、軸の直径が規定された最大実体寸法より小さいかどうかを検査するもので、ゲージ面の一方の口元を軸にあて、そこを支点として振り動かすようにして静かに支点の対称点(測定点)をもう一方のゲージ面ではさみます。検査は少なくとも直角2方向について行い、軸方向にはその長さに応じて少なくとも3ヵ所以上は行い、全箇所無理なく作動荷重で通過しなければなりません。 |
止り側ハサミゲージ 検査方法
検査項目 | 軸の直径が規定された最小実体寸法より小さいかどうかを検査 |
使用ゲージ | 止り側ハサミゲージ |
判定方法 | このゲージは、軸の直径が規定された最小実体寸法より大きいかどうかを検査するもので、少なくとも直角2方向、軸方向はその長さに応じて少なくとも3ヵ所以上について検査します。ゲージに作動荷重をかけたとき、軸のすべての箇所において通ってはなりません。 |
ハサミゲージ 品番の見方
限界ねじゲージについては個別のページを参照。
- メートルねじ 新JIS ※ねじゲージはこちら
- メートルねじ 旧JIS ※ねじゲージはこちら
- 管用平行ねじ G ※ねじゲージはこちら
- 管用平行ねじ PF ※ねじゲージはこちら
- ユニファイねじ ※ねじゲージはこちら
※ その他の特殊受注生産品については、特に品番設定は行っておりません。